介護 保育 障害者サポート 人材管理
介護人材をめぐる現状と見通し
- 福祉・介護分野において、離職者の約75%が3年未満で離職している状況です。また、事業者の約5割が採用した者の質に満足していないなど、就職希望者が抱く職場のイメージと、事業者が求める人材像にギャップが生じているケースも多いようです。 (平成20年財団法人介護労働安定センター調査)
- 介護労働者の離職経験のあるかたに離職理由を聞いたところ 事業所等の理念、運営に不満 23.4% 職場の人間関係に問題 23% 収入が少ない 21.8% となっています。
- また女性の比率が7割から8割と高いこと(平成19年78.4%) 20代以下 19.1% 30歳代 21.3% 40歳代 23.7% 50歳代 24% 60歳代 8.7%と男性では20代が多く女性では40代が最も多くなっています。
- 就業形態は、正社員が約5割となっています。
- あらかじめ職場体験を行う機会を提供し、就職希望者には実際の職場の雰囲気やサービスを直接知っ
てもらい、事業者には就職希望者のパーソナリティを理解してもらうことにより、こうしたギャップを埋め、円滑な人材参入を促進するまたは職場体験、教育訓練が求められています。
- 社会福祉法人労務の特徴
○福祉サービスは労働集約性が非常に高い
○社会性、公共性が高い
○地域、家庭、医療との連携
○時間帯による繁忙の差
○国の財政は厳しいが市場は少子高齢化により拡大する。
○比較的給与水準が低い (福祉施設介護職員男性平均5年22万5千円
女性平均5年20万4千円
〇女性の割合が多い(介護労働安定センター調査によると介護従事者の78.4%が女性)
〇年齢層は平均年齢42.6歳(50歳代が一番多く次いで40代30代と続く。
男性は20歳代が多く女性は40歳代が多い これも介護労働安定センター調査のため保育園などはもう少し年齢層が下がる)
〇離職率が高い。
勤続年数は1年以上2年未満が21%と最も多く3年未満に50.7%と半数以上を占める。
若い世代ほど勤続年数が短い傾向にある。
〇介護業界全体の正社員の割合は51.3% 社会福祉法人はもっと高くなっている。 全体的に非正規社員の割合は増加傾向
〇夜勤などがありメンタルヘルス対策が重要(夜勤のある交代制勤務職員では日勤の職員に比べ約3.3倍の不眠や抑うつのリスクが高まる傾向にある(働く世代の睡眠実態調査による)
対象がハンディを持っている方のため尊厳、権利を尊重することが常態となり知らず知らずのうちに働く職員のストレス蓄積、メンタルヘルスに犠牲が生じているケースも考えられます。
- メンタルヘルス対策
昔と異なり今はメンタルヘルス対策が重要なポイントになっています。
また厚生労働省の調査によると精神障害等の請求件数の多い職種
1位 社会福祉 介護
2位 医療
3位 情報サービス業となっています。
メンタルヘルス白書での企業調査によるとメンタルヘルスにより1か月以上欠勤・休職している企業が63.5%も存在しています。
人数は一人が3社に一社 1から3人に6割超が分布しています。
一方精神障害等にかかわる労災請求・決定件数は1181件支給決定は308件と年々増加し過去最高となっています。
- 労務トラブル対策
また労働者と使用者との間の労務トラブルが急増しています。個別ユニオン 弁護士
平成22年度のあっせん申請内容の内訳を見ると、『解雇』に関するものが 37.5%と最も多く、『いじめ・嫌がらせ』が14.4%、『労働条件の引下げ』が8.3%と続いている。件数は前年度と比べて減少したが、割合としては、『解雇』に関するものが減少、『いじめ・嫌がらせ』などが増加し、紛争内容が多様化した傾向は、相談内容、助言・指導と同様です。
労働基準監督署への未払賃金の是正勧告のデータ
是正企業数は1,221企業、対象労働者数は111,889人、支払われた割増賃金の合計額は116億298万円である。企業平均では950万円、労働者平均では10万円である(表1)。そのうち、1企業当たり1,000万円以上の割増賃金の支払が行われた事案をみると、是正企業数は162企業(全体の13.3%)、対象労働者数は55,361人(全体の49.5%)、支払われた割増賃金の合計額は85億1,174万円(全体の73.4%)である。企業平均では5,254万円、労働者平均では15万円である(表2)。
労働基準監督署 通常是正勧告
従わないケースや悪質なケースは書類送検
社会保険 労働保険も未加入の場合大きなリスクがあります。
社会保険 労働保険にも保険調査があり、監督機関の調査も厳しくなってきています。 未加入で保険料の遡及納付を求められる場合2年分となり負担はとてつもなく大きな金額となります。
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