STEP 3 — WORKFLOW

実務活用フロー

実際の業務の中でどのように使うかを、代表的な4つのシーンを例に解説します。「AIに投げて、確認するだけ」の状態をめざします。

Claude Cowork での作業の基本パターン

どのスキルを使う場合も、基本的なパターンは同じです。

処理したいファイルを workspace/入力データ/ に入れる
Claude Cowork に「○○スキルを実行して」と指示する
AIが skills・references・templates を参照しながら処理する
workspace/出力データ/ に結果ファイルが生成される
担当者が結果を確認・修正して完成
最初は「半自動」から始める 最初から完全自動化しようとすると設定が複雑になります。まず「AIが出力 → 人が確認」の半自動から始めて、慣れてきたら精度を上げていく方が確実です。
💡
指示の仕方の例
「01_試算表作成を実行して。入力は workspace/入力データ/yayoi_export.xlsx です」
「03_通帳PDFをCSVに変換して」

スキルファイルに手順が書いてあるため、細かい説明は不要です。

試算表を弥生データから自動作成する

従来の作業

1

弥生からExcelにエクスポート

弥生の出力形式は事務所の試算表と異なるため、そのままでは使えない

2

Excelで並び替え・集計・整形

科目ごとの集計・累計計算・フォーマット合わせを手作業で実施。ミスが出やすい

3

完成チェック

計算ミス・科目漏れを目視でチェック。時間がかかる

⏱️
作業時間:担当者1名が2〜3時間かけて実施

Claude Cowork 導入後

1

弥生からExcelをエクスポートしてフォルダに入れる

workspace/入力データ/ に yayoi_export.xlsx を入れるだけ

2

「試算表作成スキルを実行して」と指示

AIが科目集計・整形・累計計算をすべて自動処理

3

出力ファイルを確認するだけ

workspace/出力データ/ に試算表.xlsx が生成される。担当者は確認のみ

作業時間:10〜15分に短縮(確認作業のみ)

通帳PDFを弥生インポートCSVに変換する

処理フロー

銀行通帳のPDFを workspace/入力データ/ に保存
「通帳をCSVに変換して」と指示
AIがPDFからOCRで日付・摘要・金額を抽出
弥生インポート形式(日付,借方科目,借方金額,貸方科目,貸方金額,摘要)に変換
bank_import.csv を弥生にインポートして完成
⚠️
OCR精度について 通帳のスキャン画質・フォント・レイアウトによって認識精度が変わります。初回は必ず出力CSVを確認してください。精度向上のテクニックは FAQ・応用編 で解説しています。
銀行の種類 対応状況 備考
メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ) 対応○ 通帳の印字が明確なため認識率が高い
地方銀行・信用金庫 対応△ フォントによって認識精度が変わる場合あり
ネット銀行(PDF明細) 対応◎ デジタルPDFはテキスト抽出精度が最も高い

決算書・申告書の整合性チェック

チェック内容

1

貸借対照表の貸借一致

借方合計と貸方合計が一致しているかを確認します。

2

別表四との整合

損益計算書の当期純利益と法人税申告書別表四の当期純利益が一致しているかを確認します。

3

消費税申告書との整合

課税売上高・仕入税額控除額が決算書と一致しているかを確認します。

4

勘定科目の異常値チェック

前期比で大きく変動している科目を検出してレポートします。

出力レポートの内容

決算チェック結果.xlsx ■ 問題なし 貸借一致: ✓ 一致 別表四整合: ✓ 一致 消費税整合: ✓ 一致 ■ 要確認 接待交際費: 前期比 +245% ← 大幅増加 ■ エラー 該当なし
問題なし・要確認・エラーの3段階で色分け表示されるため、確認作業が格段に速くなります。

就業規則の最新モデルへの更新

処理の流れ

顧客の既存就業規則.docx を入力フォルダに保存
「就業規則改定スキルを実行して」と指示
AIが厚労省モデル就業規則と比較・改正箇所を特定
修正済み就業規則 + 改正箇所一覧 が出力される
社労士が確認・調整して顧客に提出
ℹ️
よく改正が入る項目
・育児・介護休業規程(毎年のように改定)
・ハラスメント防止規程(2022年義務化)
・テレワーク・在宅勤務規程
・固定残業代に関する条文
⚠️
AIの出力はかならず確認してください 就業規則は法的文書です。AIの出力を最終的に社労士が確認・判断することが必須です。AIは「下書き・比較・抽出」のサポートとして使ってください。
改正箇所の特定・比較作業をAIが担うことで、社労士が「判断・確認・顧客説明」に集中できます。

処理精度を上げる3つのコツ

📁

templates を増やす

完成形のサンプルを10件入れると、AIがパターンを学習して出力精度が上がります。実際に処理した正解CSVを templates に追加していくと効果的です。

📋

チェックリストを細かくする

references のチェックリストに判断基準を詳しく書くほど、AIの判定精度が上がります。「前期比30%以上変動した科目は要確認」のような具体的な数値基準を入れましょう。

🔄

過去データを蓄積する

処理が完了したファイルを捨てずに templates に貯めていくと、AIが業務のパターンを理解していきます。半年後には処理精度が大幅に向上します。

「本当に使えるの?」という疑問にお答えします

よくある質問と、OCR精度向上・弥生完全連携などの応用テクニックを解説します。

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