競走馬オーナーのための税金教室
馬主の確定申告・節税・消費税をやさしく解説します
林税理士社労士事務所
茨城県土浦市・つくば市

事業所得の収入と経費

競走馬保有の事業所得は「収入 − 経費 = 課税所得」で計算されます。どのようなものが収入・経費になるのか、詳しく解説いたします。

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事業所得の収入 − 事業所得の経費 = 課税所得
※厳密にはここから各種所得控除(社会保険料など)を差し引きます

事業所得の収入

1頭平均の収入は約796万円です(競走成績により大きく変動します)。収入は基本的に発生日ベース、または通知が届いた日を収入計上日とします。競馬賞金等は馬主指定の銀行口座に振り込まれ、振込時には厩舎関係者への進上金をあらかじめ差し引いた金額から源泉徴収されます。

1各種賞金

本賞は1着から5着までの馬が対象です。出走奨励金は6着から10着が対象で、1着本賞に所定の比率を乗じた額が支払われます。特別出走手当は全出走馬に交付されます。

2各種手当・見舞金

診療費補助金、事故見舞金などがあります。競走中・調教中・輸送中の事故による死亡や安楽死の見舞金は非課税です。

3競走馬抹消給付金

引退(JRA登録抹消)時に支払われます。出走馬は80万円、未出走馬は30万円です。3歳10月31日前の付加金は60万円、11月以降は30万円です。

4馬の譲渡

馬の売買は譲渡所得(事業的規模の場合)です。繁殖牝馬・種牡馬の仔馬の譲渡は事業所得になります。

抹消給付金の区分金額
出走馬800,000円
出走したことがない馬300,000円
付加金(3歳10月31日前)600,000円
付加金(3歳11月1日以降)300,000円

事業所得の経費

最大の経費は月々の預託費用です

馬の飼養管理にかかる費用(飼料・飼育・調教費用など)で、美浦トレセンでの預託契約は馬主と調教師の直接契約となり、1頭1か月約70万円程度です。預託牧場の費用もあわせて、競走馬保有にかかる費用はすべて経費にすることができます。

1預託料

調教師への預託費用が最も大きな経費です。飼料費、飼育費、調教費などが含まれます。トレセン預託は約70万円/月です。

2進上金

馬主が調教師へ一括して支払うもので、賞金の合計20%に相当します(調教師10%、騎手5%、厩務員5%)。

3馬の購入費

サラブレッド1歳の平均価格は約1,236万円(消費税込)。減価償却資産として4年で償却します。中間価格550万円、最高価格3億3,000万円です。

4その他の経費

出走登録料、馬具費、出張費、損害保険料、接待交際費(調教師等への祝儀など)、装蹄師費、治療費、輸送費などがあります。

馬を譲渡した場合:譲渡所得として取り扱われます。乗馬クラブに寄付した場合は、簿価相当額を譲渡損失として経費にでき、時価相当額を寄付金として取り扱います。

進上金の配分

賞金 100% 馬主 80% 調教師 10% 騎手 5% 厩務員 5% ※中央競馬の場合。進上金合計20%は馬主が調教師へ一括支払い