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医業のさらなる発展をお考えの御医者様へ

★医業を取り巻く環境の変化及びマーケット


 ★、後期高齢者医療制度の設立など高齢者の医療負担に対する負担感は増大しております。
 75歳以上の今まで子供などの扶養に入られていた後期高齢者は、すべて後期高齢者医療制度に移行するとともに、年金より 自身の健康保険が天引きされる時代へ来変化していきます。

病院も長期入院の抑制や、薬の長期投与かによる通院日数減などの影響が表れてきています。


 ★一方、日本は2007年問題に象徴されるように、会社をリタイヤして年金生活に入る高齢者の数は、世界でも他に類を見ないほどの増加率です。

 自己の資産の目減り、度重なる株価下落 年金不安、物価上昇もあり、医療にかける患者の負担を考えると受診抑制なども増えてくるかもしれません。

 また診療報酬のマイナス改定、保険料の増加は、介護保険も含めて、医療保険制度全体の危機的な財政状態から、政府の持続可能性のある医療制度に向けての医療費全体の抑制政策でもあります。

 また超高齢化社会に突入した日本のこれからの重要な医療対策としては、成人疾患 (がん・糖尿病・脳疾患など)が挙げられます。

 また認知症患者が早期発見治療が大事という時代背景から、精神科のニーズがますます必要となるのではないでしょうか?


★マーケットは、こういった社会事情を考慮し、病院への入院から在宅へと大きな流れが変わりつつあります。

 経営的分野からみると在宅医療を進めている内科は増収増益というデータもあります。

 また、予防医学、健康診断、がん検診受診率の向上、生活習慣病指導や自由診療といった新しい分野が発展してきております。

★日本は、世界中でも例を見ない国民皆保険制度をひき、医療費の負担割合の低さ、平均寿命も世界中でトップレベルであります。 これも持続可能性のある健全な医療制度と毎日獅子奮迅さている御医者様の努力と国民意識によるものからかもしれません。

 アメリカで盲腸の手術をすれば200万以上かかるものが日本では30万円と諸外国と比較しても日本の医療費は、世界的には 低く優れています。

 一方御医者様の数は先進国でも人口当たり一番少ないレベルで医師、患者ともに高齢化しております。
 病院で働く医師の長時間労働、産院や救急医療に対する医師の不足は、政府も認めているところです。

 医師は警察や消防と同じように、人間の命を守る必要不可欠な聖職であり、医療制度は国をあげて守り続けなければならない社会全体のセーフティネットです。


★経営改善戦略
★インターネットによる広告(医療法により広告は制限されていますがインターネットによる情報開示は、対象外です。)
 、患者がネットで御医者様を選べる時代に迎合するような充実したサイト、患者さまの立場にたった健康のために有効なアドバイス、説明があるサイトを作成することが効率的な宣伝になります。
また患者が医療機関を選ぶ情報源が次の順位になっています。
1位 待ち時間
2位 診療 治療に要した時間
3位 痛みなどからだの症状を和らげる対応
4位 精神的なケア

患者が病院を選択するために希望した情報は次の順位になっています。
1位 医院の専門性と経歴
2位 受けることができる検査や治療の詳細
3位 安全のための取り組み

★御医者様の場合、患者の口コミ、ネットでの情報などは非常に強力な広告になります。 特に地域密着型の個人または一人医療法人の場合は、顕著です。
ファン患者をいかに増やすかそのためには、医療そのもののの質の向上、従業員の質の向上、BGM、明るく清潔でセンスのいい居心地のいいサロンのような空間、待ち時間を退屈させないような雑誌、テレビ、予約制度の導入などが考えられます。

★栄えている医院の特徴として、ドクターがよく患者とコミニケーションをしていることがあげられます。 説明はなるべく平易な言葉でわかりやすく。 患者さんの悩みを聞いてあげることが信頼につながります。
収入=既存患者数×医療単価×患者リピート数(再来院数)です。
既存の患者さんには当院の特色を打ち出した信頼関係を作ることがポイントです。

説明は順序だてて(患者さんはいつも不安です)
今日の治療→今後の治療方針と次回の治療

★開業は場所が命 わかりやすい看板 明るく清潔な待合室  徒歩より地方では車のアクセス駐車場が確保できることのほうが重要です。

★医者と患者といえども挨拶は必ずしましょう  また患者は名前を呼ばれるだけでもうれしいものです。

★感染症対策は十分に行います。 待合室の換気 マスク常備  マイスリッパ推奨のために医院のネーム入れスリッパ入れの贈答など


★医療業務だけにとどまらず、予防医学の点から地域の講演会、健康増進のためのパンフレッドの作成も考えられます
 ソシアルワーカー採用など患者の精神的ストレスを和らげるようなシステムの構築なども効果的ですです。  体の不調について何でも相談できる患者との信頼関係の強さがそのまま患者の口コミにつながります。
一番得難く一番失いやすいのが顧客(ここでは患者の信頼)です。
 よい評判はじわじわと浸透していくものですが、何気ない対応のまずさ一つで、不満噂というものは瞬く間にひろがるものです。
スタッフ全員の患者に対する応対、苦情に対する体制をひくこと及び、明るい親身な対応のできるスタッフの育成が望まれます。

★ 受付の対応は実は一番増患対策になります。 ここには、質の高い人材、十分な教育が望まれます。
まず電話応対で対応に不満を抱かれると来てもらえなくなります。

患者様は、受付や窓口の対応でその医院をまず評価しています。 栄えている医院の窓口対応はたいてい素晴らしい傾向にあります。

★医業は、看護婦、技師 薬剤師と専門職のスタッフを多く抱え、しかも慢性的な売り手市場です。
スタッフを大切にし、安易な人件費削減は医療の質につながるので避けたほうがよいでしょう。
一方医療機関は最たる労働集約性事業であり、労働分配率(人件費÷粗利益=医業収入ー医業原価)が60%ほどが望ましく75%以上となるとキャッシュフローが厳しくなる目安です。
労働分配率は、20床以上の病院で約7割  診療所の医療法人で74.4% ドクターの給与が取れない個人診療所で39%ほどが平均です。

年収平均  看護師 年収380万程度  医療技術院410万程度  事務職員 370万程度 ドクターは600万〜1000万以上が目安です。

★医業の三大経費は人件費・家賃(診療所建設ローン)・医業原価です。
外部薬局の利用によりキャッシュフローは改善することがあります。
人件費は上記の労働分配率を目安に
家賃は収入の5%ほどを目安に
借入限度額は経常利益の10年ほどで返せる金額が目安です。(月商の6か月が限度)
医業原価はジェネリックの検討 一定の割引交渉 院外処方など考えられます。

★医業については残業代などの無駄なコスト削減が望まれます。 特に夜勤が多い病院などではメンタルヘルス対策が重要です。
1年の繁忙に差がある事業、1か月の繁忙に差がある事業については変形労働時間制、シフト制をとることをお勧めします。

★金融機関から借り入れをする場合は設備借入目的で申し込むと長期で安定して資金繰りが可能になります。  

★また院長先生の借入がある場合で後継者に事業承継予定の場合、退職時に借入を返済原資となれるような長期平準定期保険などの加入をお勧めします。

★キャッシュフローを圧縮する原因として在庫や過大な設備投資があります。

★優秀な医療スタッフの確保のため、社会保険、教育制度の充実が求められます。
また、スタッフ全員に、院長先生の浸透させるべき経営理念をはっきりと掲げるとよいでしょう。
 どんな職業でも最後は人と人です。
患者さまとのリレーションシップ、信頼関係を大切にした医療行為の健全な運営を図ることが大事です。


★新規開業については、十分なマーケット調査及び、患者の通院の利便性が重要になります。(バス停の近さ、周りの環境のよさ)

 車社会の現在においてはできれば歩道つきで、目立つ場所にありかつ安全な郊外型の駐車場の広いクリニックが利便性の点から望ましいでしょう。

★建物内部はは、高齢化社会を見据え、段差なし、手すりなどノーマライゼーションの進んだ誰でも受け入れられる通路待合室が望ましいです。
 

★その他土日など他のところで開業していない時間の診察、東洋医学などの自由診療、在宅医療、予防医療など新しい流れを取り入れるのも、患者の立場に立った経営という面で効果的になるかもしれません。

★歯科医院独特のアドバイス

歯科は競争が著しく厳しい環境にあります。  
予防治療、自費治療(インプラント、矯正、審美治療)が増収のポイントです。
また高齢化社会で、「歯を持つことが健康長寿につながると考えます」(日本歯科医師会)の院内掲示
高齢化により日本は糖尿病患者が急増しています。 糖尿病患者は歯周病になりやすいため内科との連携があるとよいでしょう
介護施設、高齢者向け歯科治療

自費患者に対しては 定期的にご案内のはがきを出す。

歯科医院を選ぶポイント
1位 評判
2位 歯科医師の人柄
3位 清潔感
4位 立地

通院の目的
1位 虫歯の治療
2位 歯のクリーニング
3位 定期健診
4位 歯列矯正

歯科治療のイメージ
1位 痛い 緊張する  怖い
2位 治療の期間が長い
3位 治療費が高額


★会計処理 税金 税務調査対応

★医療収入の計上時期は、診療行為の行った日の属する事業年度です。
 

12月までの請求の金額がわかるのが2月末なので納税額の把握が遅れがちになります。
請求額で見込計上して、税額把握をしたうえで対策をとったほうがよいでしょう。

★社会保険診療報酬の場合、当月分の診療報酬をまとめて翌月10日までに請求し請求月から2か月後に振り込まれます。
収益計上は、請求月でなく実際に診療を行った日です。
 支払基金などで減額した金額、返戻した金額を差し引き確定金額が決定通知書により医療機関指定銀行に
振り込まれます。

 レセプト原点 保険料査定減と返戻分とは分けて

普通預金                       医業(社保)未収金

保険料等査定減  ××

外来診療収益(社会保険) ××

と区分して処理します。(再請求した場合も一度マイナスされているので2重計上になりません)

返戻(単なる事務的な誤り)分は修正するものは修正などをして再請求、減点(審査の結果認められないもの)分は再度異議申し立て審査要求できるものはします。

レセプトの返礼とは、レセプトの記載事項の不備や保険者記入ミスによるもので再請求が可能なものです。
査定減とは支払基金、国保連連において審査により診療の内容が妥当でないもの、および点数の算定に誤りがあるものを査定減といい再請求は基本的にできません。

★ レセプト審査対策
基金等の審査が年々厳しくなっています。 次のことを請求担当者に周知します
院内チェック体制
レセプト補記
医事課員能力向上
被保険者証の確認(コピーを取る)

★請求漏れ対策 請求漏れはキャッシュフロー悪化の原因になります。 


★ 収入の費用計上漏れとしては、返戻分の再請求する分は期末に未収金に計上します。
 毎年2月に振り込まれる社会保険診療報酬の明細に前年一年分の社会保険診療の合計額、源泉徴収税額がのります。 
 社会保険診療収入は、事業税の非課税制度があるので、県税事務所に届け出を出すのを忘れないようにします。

★ 自由診療、労災、自動車保険などは、振り込まれる時期がかなり遅れるケースもあるのでもれなく未収計上します。
クレジットカードで自由診療分の代金をもらっている場合分割払いの場合注意  手数料を控除する前の金額で収入計上をします

★ 窓口差額(患者負担分を多くもらったり免除したりする場合の経理処理の統一
 とくに身内や従業員の免除分はきちんと理由ともに記帳しておき両建て処理をするのが望ましいです。
 窓口で支払いが受けられなかった分についても理由、請求などの資料を残しておきましょう。(生活保護等は窓口負担なし)
 レセプト点数×10円を基に社会保険診療総額の把握をしましょう。
 値引きの取扱い  患者=値引き   従業員=福利厚生費  関連者=公債費  家族 友人=店主貸

 年間保険点数×10ー未収金=理論上窓口入金
理論上の窓口入金額と窓口計上額との差額は期末に計上します。


★ プロパーからの手数料等源泉徴収票をもらい計上もれのないようにしましょう。 仕入れの割戻は計上基準が決まっている場合は仕入れを行った日の属する事業年度に計上します。

 業者よりの関連商品の無料贈与についても、収入に上げるようにきちんと整理しておきましょう。
 一般に広告宣伝用資産の贈与は30万以下なら非課税、取得価格の3分の2から負担額を超えた部分は経済的利益がない規定があることがあります、

 その他関連業種からのお礼、リベートなどは雑収入に上げるのを忘れないようにしましょう。

★ 社会保険診療が中心の場合(自賠責、労災も)消費税は非課税となりますが以下の場合は消費税の課税対象となります。
つもりつもって1000万の枠を超えるケースもあるので期中からきちんと処理をしましょう
 また、通常自賠責保険や労災は、消費税非課税、事業税課税になることがあるのできちんと期中から区分した仕分けをしましょう。

★在庫の把握(特に歯科医院の技工所に預け在庫分、高額なインプラントの材料など) 

課税となる医療関連その他の収入

★特別室料差額  特別給食差額
★差額ベット
★予防接種(麻疹、破傷風など予防接種法に基づくものを除く)
★健康診断
★健康診断文書作成料
★文書作成料(労災、傷病手当金のための文書作成は非課税)
★自由診療 人工妊娠中絶、美容整形など
★おむつ代 松葉つえ使用料 コインランドリー 自動販売機 テレビ使用料
★治験収入
★売店収入 家賃収入(社宅は非課税)
 

   消費税  事業税
 社会保険診療収入  非課税  非課税
 労災保険 労災保険文書料 自賠責保険 母体保護法によるもの  非課税  課税
 従業員給食費、寮費収入 室料差額収益 土地以外固定資産の売却  課税  非課税
 歯科 自由診察 矯正  課税  課税
 治験手数料  課税  課税
 テレビ、公衆電話、手数料  課税  課税
 売店  課税  課税
 付添い人食事代  課税  課税
 プロパーからの協賛金  非課税  課税
 老人保健施設の食費   非課税  課税
 老人保健施設通所者の入浴料  非課税  課税

節税、経営改善アップのポイント


★個人の貸倒引当金繰入は5.5%と高いもの。 医療機関でも未収金に対し計上します

★何年も回収できない患者さまからの未収金の貸倒損失計上(3年経過) 

★減価償却資産の定率法への変更

★教育訓練による税額控除制度の適用 人材雇用の助成金の利用

★年間5000万以下の場合租税特別措置法26条の特例の検討

★青色事業専従者給与の検討(変更する場合は遅滞なく届け出)

★小規模企業共済、国民年金基金 医師年金などの加入

★家事上の経費がまぎれてないかが税務調査のポイント  ある程度根拠を明らかにしておく(水道光熱費、通信費、固定資産税、自家用車、消耗品、交際費、給食費)

★医療用器具の特別償却 30万未満の少額減価償却資産の取得


★一人医療法人へのメリット&デメリット

一人医療法人とは医師が常時1人または2人の小規模な診療所にも医療法人化が認められたことによりできた制度で今現在、全医療法人の80%超をしめています。

メリット

源泉徴収がないこと

役員報酬損金不算入制度がないため、役員の給与所得控除額分節税できる。

役員報酬として家族らに所得を分散することにより節税できる

累進課税方式の所得税の最高税率の場合より税金が安くなる可能性がある。

医療法人化した都市は租税特別措置法は個人分が5000万超えなければ適用可能

社会的信用が一番の医者にとって法人化は社会的信用が増し、個人と法人という分離した組織にすることによりしっかりとした体制がとれる(個人の場合家事との費用の混同されるケースが税務上否認されることが多いようです)

金融機関の融資対策にも有効です

事業承継や相続対策も個人より対策が立てやすい

介護事業など法人化が義務化されている事業への発展も可能になります。

役員退職金の制度を利用できる

社会保険に入るのが原則ですが、それにより御医者様自身も社会保険に加入できてスタッフの確保もしやすくなります。
一定の要件を満たせば医師国保を継続して厚生年金のみの加入も認められます。

消費税の課税事業者の場合、法人なりから2年間消費税が免除される。(改正予定です)

デメリット

経理処理、県への届け出、登記など事務処理が煩雑になる

業務範囲が制限されることがある

医師が自由に使えるお金が役員報酬分に限定される。

健康保険、厚生年金などの加入による法定福利費の増加

交際費が一定額算入されない

財産の分配ができない。



一人医療法人についてのシュミレーションは、税法が詳しくないと難しいものです。
当事務所では、法人化シュミレーションサービスを無料で行ってるので気軽にお問い合わせください。
  

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