取引相場のない株式評価シミュレーター

財産評価基本通達に基づく簡易計算ツール / 類似業種比準・純資産価額・配当還元方式に対応

評価方式の選択フロー

取引相場のない株式の評価は、株主の区分(同族株主か否か)と会社規模により評価方式が決まります。本ツールは相続税・贈与税の財産評価における株価評価の概算を提供します。

株主区分評価方式会社規模別の取扱い
同族株主等
(原則的評価)
類似業種比準価額方式・純資産価額方式・併用方式大会社:類似業種比準(純資産選択可)
中会社の大・中・小:併用方式(L値が異なる)
小会社:純資産価額(併用50:50選択可)
少数株主等
(特例的評価)
配当還元方式会社規模を問わず配当還元方式

1. 評価条件を入力してください

株主区分・会社規模

評価会社の財務情報

資本金等÷発行済株式数。50円換算用

含み益込みの時価純資産

法人税申告書別表四 + 税引前利益

非経常的な配当除く

類似業種の比準値(国税庁公表値)

業種を選択するとデフォルト値が入ります。国税庁の最新公表値で上書きしてください。

3. 評価方式の詳細解説

類似業種比準価額方式
類似業種比準価額(50円ベース)
A ×(b/Bc/Cd/D)÷ 3 × 斟酌率
× (1株あたり資本金等の額 ÷ 50円)
  • A:類似業種の上場会社の株価(国税庁公表)
  • B、C、D:類似業種の1株(50円)あたりの配当・利益・純資産
  • b、c、d:評価会社の1株(50円換算)あたりの配当・利益・純資産
  • 斟酌率:大会社0.7、中会社0.6、小会社0.5
  • 類似業種データは国税庁ホームページで毎月公表されます。直前期末の月から課税時期の月までで最も低い株価(A)を選択可能です。
純資産価額方式
純資産価額(1株あたり)
=(相続税評価額の純資産 - 評価差額に対する法人税等37%)
÷ 発行済株式数
  • 相続税評価額ベースの純資産から、含み益(相続税評価額純資産-簿価純資産)に対する法人税等相当額(現行37%)を控除します。
  • 会社が清算した場合の1株あたり残余財産額に近い概念です。
  • 含み益が大きい不動産保有会社等は純資産価額が高くなる傾向があります。
配当還元方式(少数株主向け)
配当還元価額(1株あたり)
=(1株(50円)あたり年配当 ÷ 10%)
× (1株あたり資本金等の額 ÷ 50円)
  • 1株(50円)あたり年配当が2.5円未満の場合は2.5円として計算します。
  • 同族株主等以外の少数株主が取得する株式に適用される簡便法です。
  • 原則的評価方式より一般的に低額になるため、少数株主への株式譲渡で活用されます。
会社規模別の併用比率(同族株主・原則的評価)
会社規模類似業種比準のウェイト(L)純資産価額のウェイト備考
大会社1.00類似業種比準のみ。純資産価額が低ければそちらを選択可
中会社の大0.900.10併用方式(一定の純資産割合)
中会社の中0.750.25同上
中会社の小0.600.40同上
小会社0.500.50原則は純資産価額。L=0.5の併用も選択可

いずれの場合も、原則的評価方式の結果と純資産価額のいずれか低い方を選択できます。

会社規模の判定基準(参考)
  • 従業員数、直前期末の総資産価額、直前期末1年間の取引金額の3要素で判定します。
  • 業種により判定基準が異なります(卸売業・小売サービス業・それ以外)。
  • 従業員数70人以上は無条件で大会社になります。
  • 正確な判定には、会社規模判定表(国税庁公表)を使用してください。
同族株主等の判定
  • 同族株主:株主の1人とその同族関係者の議決権合計が30%以上(50%超のグループがある場合は50%超)。
  • 中心的な同族株主:同族株主のうち、本人と配偶者・直系血族・兄弟姉妹・1親等姻族(およびこれらの者の同族会社)で議決権の25%以上を有する者。
  • 少数株主等:同族株主以外、または同族株主のうち議決権が一定割合未満の少数株主(条件あり)。
令和6年度税制改正・最新動向
  • 事業承継税制(特例措置):令和9年12月末までの相続・贈与に適用。納税猶予限度100%、雇用確保要件の弾力化。
  • 令和8年度以降の改正動向:類似業種比準方式における比準要素の見直し議論(C値の按分方法等)が継続的に議論されています。
  • 含み益の法人税等控除率37%:法人実効税率の変動に応じて将来的に見直しの可能性があります。
注意:本シミュレーターは概算計算です。会社規模判定、同族株主判定、特定会社(土地保有特定会社・株式保有特定会社等)の該当性、評価会社特有の調整事項などは反映していません。実際の評価には、国税庁「取引相場のない株式の評価明細書」を用い、税理士による精査が必要です。最終判断は必ず専門家にご確認ください。